2026年7月版|新規民泊登録・廃業の動向と背景分析

2026.08.17民泊市場

2026年7月版の新規民泊登録

2026年7月時点の住宅宿泊事業に関する公的統計では、新規民泊施設の登録数が前回に続いて2,000件を超える増加となりました。

一方で、廃業数も引き続き増えており、開業準備を進める事業者と、採算性や制度対応を理由に撤退する事業者の動きが並行しています。

本記事では、国土交通省の最新データをもとに、2026年7月時点の登録・廃業動向と今後の運営課題を整理します。

 

新規民泊登録・廃業の現状と推移

こちらでは国交省の公的統計に基づき、定点観測的に登録、廃業データを提示、最新動向について触れていきます。
出典:民泊制度ポータルサイト 住宅宿泊事業法の届出状況

 

国土交通省の公的統計によると、2026年7月15日時点の住宅宿泊事業における届出件数は累計65,837件、事業廃止件数は累計23,767件となっています。
前回の2026年5月15日時点では、届出件数が63,658件、事業廃止件数が22,913件でした。
この2カ月間で届出件数は2,179件増加し、廃止件数も854件増えています。
新規登録の増加幅は前回の2,053件を上回っており、夏の繁忙期に向けて新規民泊施設の開業準備が進んでいることがうかがえます。
一方で、廃業も一定数発生しており、参入と撤退が並行する市場環境は続いています。
特区民泊は5月に一区切りを迎えたものの、全国の届出件数には大きな減速は見られず、民泊市場は引き続き動きのある状況です。
出典:国土交通省「住宅宿泊事業法に基づく届出及び登録の状況一覧」令和8年7月15日時点。

 

登録・廃業数の最新動向

2026年7月15日時点で、住宅宿泊事業の届出件数は累計65,837件に達しました。
前回の2026年5月15日時点の63,658件から、約2,179件増加しています。
また、廃止届出件数は22,913件から23,767件へ増加し、約854件の廃業が確認されました。
新規登録は前回に続いて2,000件を超えており、夏の需要期を見据えた開業の動きが継続しています。
今後は、月単位での増減率や前年比をグラフ化することで、市場の変化をより把握しやすくなるでしょう。

 

登録・廃業推移の傾向分析

累計届出件数65,837件に対して、廃止届出件数は23,767件となっており、全体の廃業率は約36.1%です。
2026年5月時点の廃業率は約36.0%であったため、大きな変動はなく、約36%前後で推移しているといえます。
一方で、新規登録の増加数は前回に続き2,000件を超えており、民泊市場への参入意欲は一定程度維持されています。
ただし、法令対応や採算面の課題による廃業も依然として継続しています。
特区民泊は5月に終了したものの、数値としては大きな変化が見られず、地域差や事業者タイプによる傾向の違いを引き続き確認する必要があります。

 

2026年5月から2026年7月にかけての全国推移まとめ

2026年5月から2026年7月にかけての全国推移

  • 届出住宅数は約2,179戸増加。
  • 廃止届出住宅数は約854戸増加。

 

背景要因の分析

2026年7月時点で新規民泊施設の登録が引き続き2,000件を超えている背景には、夏の繁忙期を見据えた開業需要があります。

7月から8月にかけては国内旅行やインバウンド需要が高まりやすく、事業者にとっては収益機会を取り込みやすい時期です。

そのため、春から初夏にかけて準備を進め、夏前に届出を完了させる動きが一定数あったと考えられます。

一方で、廃業数も854件増加しており、運営環境の厳しさは継続しています。

清掃費や人件費、光熱費の上昇に加え、法令対応や近隣対応など、民泊運営に求められる水準は高まっています。

また、一部の国からの訪日客数減少や予約状況の鈍化を感じるホストもおり、需要の地域差も広がりつつあります。

市場全体は動いているものの、施設ごとの運営力や差別化が、より重要になっている状況です。

 

今後の市場見通しと運営者への示唆

今後の市場見通しと運営者への示唆

市場規模と供給動向

住宅宿泊事業の届出件数は累計65,837件となり、民泊施設の供給量は引き続き拡大しています。

前回の2026年5月時点から約2,179件増加しており、特区民泊の受付終了後も全国的な増加傾向は続いています。

ただし、廃止届出数も23,767件に達しており、市場内の入れ替わりは依然として活発です。

今後は、都市部だけでなく、地方観光地やリゾート地でも供給の質が問われる段階に入ると考えられます。

特に、宿泊体験の独自性や地域性を打ち出せる施設は、供給が増える中でも選ばれやすくなるでしょう。

 

運営者が備えるべき視点

今後の民泊運営では、予約が入りにくい時期を前提にした運営設計が重要です。

需要が伸びる時期だけに頼るのではなく、閑散期や予約鈍化時にも選ばれる理由を明確にする必要があります。

具体的には、写真や紹介文の見直し、料金設定の調整、清掃品質の安定化、レビュー対策、周辺観光情報の充実などが挙げられます。

また、ファミリー、長期滞在、ワーケーション、ペット同伴など、ターゲットを絞った訴求も有効です。

価格を下げるだけでは収益性が低下しやすいため、施設の価値を伝える工夫が欠かせません。

 

【2026年7月の特集】都市部とリゾート地の違い

2026年7月時点では、都市部とリゾート地で民泊運営の課題が異なっています。

都市部では物件数が多く、宿泊単価やレビュー評価、立地条件による競争が激しくなりやすい傾向があります。

一方、リゾート地では夏の需要を取り込みやすい反面、天候や交通手段、季節変動の影響を受けやすい点に注意が必要です。

都市部では利便性や清潔感、スムーズなチェックイン体験が重視されます。

リゾート地では、眺望、非日常感、家族やグループで過ごしやすい設備が選ばれる要因になります。

同じ民泊でも、エリアによって勝ち筋は異なります。

運営者は自施設の立地特性を踏まえ、都市型か滞在型かを明確にしたうえで、集客や施設改善を進めることが重要です。

 

おわりに

2026年7月時点における民泊市場は、新規登録が引き続き2,000件を超える一方で、廃業数も一定数増加しています。

特区民泊の受付終了後も登録数に大きな減速は見られず、市場全体としては引き続き動きのある状況です。

一方で、予約状況や需要には地域差があり、都市部とリゾート地では求められる運営戦略も異なります。

今後は、立地特性を踏まえた差別化や、需要予測に基づく柔軟な運営が、市場での継続的な成功につながる鍵となるでしょう。

引き続き、本サイトでは最新の民泊情報を発信してまいります。

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榊原 啓祐
ハウスクリーニングや壁紙再生事業でフランチャイズ本部事業等を立ち上げ、僅か5年で400店舗以上を出店。民泊事業には2015年8月に参入し、現在では民泊運営と共に、リゾート地での貸別荘もスタート。ハウスクリーニングの経験から、民泊清掃の第一人者でもあり、これからの民泊業界を牽引する若き経営者。