BEST OF MINPAKU部門別紹介【一戸建て民泊部門】|共通点と差別化ポイント解説
2025.07.04イベント全国の優れた民泊施設を表彰する「BEST OF MINPAKU 2025」。
なかでも注目を集めたのが、一戸建てタイプに特化した「一戸建て民泊部門」です。
本記事では、受賞施設やノミネートされた民泊の特徴をもとに、共通点や差別化ポイントを整理しながら、これからの民泊運営に役立つヒントを解説します。
BEST OF MINPAKU一戸建て民泊部門とは
BEST OF MINPAKUは、全国の民泊施設の中から特に優れた施設を表彰するアワードです。
その中でも「一戸建て民泊部門」は、2025年度で最も多くのエントリーを集めた部門として注目されました。
一戸建てタイプの民泊は、他の宿泊者と空間を共有せずに過ごせるプライベート性が魅力です。
近年では、家族旅行やグループ滞在、静けさを重視する個人客の需要も高まっていますので、都心部以外での需要も一定数あると考えられます。
また、戸建て型はリノベーションの自由度が高く、内装や設備にオーナーのこだわりを反映できる点も特徴です。
こうした柔軟性により、宿泊者にとって特別な体験を提供できる施設が多数登場しています。
2025年一戸建て民泊部門1位は「プライベートリゾート日暖 – 静岡県熱海市」
2025年のBEST OF MINPAKU「一戸建て民泊部門」で第1位を受賞したのは、静岡県熱海市にある「プライベートリゾート日暖」です。
本施設は一日一組限定の一棟貸しヴィラで、源泉かけ流しの天然温泉をはじめ、露天風呂や暖炉、ウッドデッキなど、贅沢な設備が充実しています。
特に「何もしない贅沢」をコンセプトに設計された空間は、日常を忘れさせる静けさと開放感を提供し、利用者から高い評価を得ています。
和と自然が調和したデザイン、暮らすように滞在できる設え、熱海という観光地との相乗効果が受賞の決め手になったのではと考えます。
2位以降のノミネート施設紹介
第2位:Hotel be home Tokyo/東京都台東区
浅草エリアに位置する都市型一戸建て民泊です。
伝統文化と現代の快適さが融合した空間で、スカイツリーや雷門など観光地へのアクセスも良好です。
まるで自宅にいるような安心感と利便性が評価されました。
第3位:JAPAVISTA Hisho/大阪府大阪市
大阪メトロ花園町駅から徒歩5分の立地にある、洗練された4LDKの戸建て宿です。
フルリノベーションされたデザイン性の高い内装と、最新の住宅設備が宿泊体験の質を高めています。
都市部でのグループ滞在に最適な施設です。
第4位:ヴィラテラス前橋/群馬県前橋市
元々は結婚式場の付帯施設として誕生した一棟貸しの宿です。
重厚で気品あるデザインと、非日常的な空間演出が魅力です。
都市郊外における“特別な休日”を求めるゲストから高い支持を得ています。
第5位:Villla 緑と物語/静岡県伊東市
伊豆高原の自然に囲まれた大型貸別荘です。
ジャグジー、サウナ、BBQ設備などが整い、滞在中は自然と共に贅沢な時間を過ごせます。
複数家族やグループでの長期滞在にも対応しています。
第6位:今昔荘 大阪 天下茶屋 – 日本茶 -/大阪府大阪市
大阪・天下茶屋の歴史ある街並みに佇む宿で、日本茶をコンセプトとした和の空間が特徴です。
都市部にありながら、静寂と癒しを重視した空間設計が評価されました。
BEST OF MINPAKU 2024年グランプリに選出されました。
第7位:Calm Villa 熱海/静岡県熱海市
ペット同伴可能な温泉付きの大型ヴィラです。
4LDKの広々とした間取りに加え、ドッグランやBBQ施設も完備されています。
愛犬との旅行を楽しみたい層から高く評価されました。
第8位:自家源泉の宿 櫻井邸/静岡県賀茂郡河津町
一日一組限定の贅沢な宿で、自家源泉を引いた温泉が魅力です。
大正浪漫を感じさせる洋館風建築と、非日常を味わえる静かな立地が特徴です。
第9位:USHIMADOO Villa/岡山県瀬戸内市
“日本のエーゲ海”と称される牛窓の海を望むロケーションに建つ一棟貸しヴィラです。
最大8名まで宿泊可能で、オーシャンビューと地元食材を活かした料理体験が評価されています。
第10位:鐵十郎(旧小國家)|兵庫県神崎郡
築400年を誇る庄屋屋敷を改修した歴史的建造物民泊です。
姫路城の奥座敷とも称され、歴史的価値と滞在価値の融合が魅力となっています。
和文化に関心のある訪日ゲストにも好まれる施設です。
ノミネート施設は下記ページの民泊ランキング部門別で「一戸建て民泊部門」を選択してご確認ください。
一戸建て民泊部門のノミネート施設で共通していること
一戸建て民泊施設の大きな魅力は、他の宿泊者と空間を共有しない完全なプライベート空間にあります。
家族やグループで自由に過ごせるだけでなく、周囲の目を気にせず滞在できる点が高く評価されています。
さらに、和モダンな内装や自然素材を活かした設計、中庭や露天風呂といった非日常的な演出が、日常から解放された特別な体験を提供します。
宿泊者にとって「静けさ」と「特別感」が両立した空間こそが、一戸建て民泊の魅力の本質です。
一戸建て民泊部門のノミネート施設の差別化ポイント
ノミネートされた一戸建て民泊施設は、共通する基本的価値を押さえながらも、明確なコンセプトや視覚的訴求により、それぞれ独自の魅力を発揮しています。
本章では、それらの差別化ポイントに注目します。
滞在中のイメージが膨らむ写真とコンセプト設計
上位施設の多くは、宿泊者の滞在体験を具体的に想像させる工夫がなされています。
たとえば「温泉を楽しむ夜のひととき」「バーベキューを囲む夕暮れのテラス」「茶室で静かに過ごす朝」など、生活の一場面を切り取ったような写真が掲載されており、見る者の期待感を高めます。
また、それらの写真と施設コンセプトが一貫性を持って設計されている点も重要です。
「和モダン」「森との共生」「芸者文化の再現」など、世界観が明確であるほど、その施設の独自性が強く印象づけられます。
内装や設備も、テーマに沿った素材・配色が用いられており、ビジュアルとストーリーが一致する構成が評価されています。
眺望の良い施設は積極的にアピール
立地の特性を活かした「眺望」も、施設の強みとして効果的に打ち出されています。
海、山、川、夜景、森林など、それぞれの地域性を象徴する景観をどのように取り込むかが差別化の鍵となっています。
特に、客室や浴室からの視界にこだわった設計が顕著であり、オーシャンビューのベッドルーム、星空が見える露天風呂、大開口の窓を活かしたリビング空間などが紹介されていました。
その際、眺望の具体的な方向・範囲・時間帯の魅力まで言及している施設ほど、情報の説得力が高くなっています。
これにより、単なる「景色の良さ」ではなく、「いつ・どのような状況で感動体験が得られるか」が明確に伝わり、予約意欲を高める要因となっていました。
おわりに
BEST OF MINPAKUの一戸建て民泊部門では、プライベート性と空間演出を両立した施設が高く評価されました。
共通するのは、滞在者の視点に立った非日常体験の提供と、立地や建物の特性を活かした差別化の工夫です。
今後、民泊運営においては単なる宿泊場所ではなく、「記憶に残る空間づくり」が重要な視点となるでしょう。


最新記事 by BEST OF MINPAKU JOURNAL編集部 (全て見る)
- BEST OF MINPAKU部門別紹介【マンション部門】|共通点と差別化ポイント解説 - 2025年7月4日
- BEST OF MINPAKU部門別紹介【一戸建て民泊部門】|共通点と差別化ポイント解説 - 2025年7月4日
- 2025年6月〜8月|夏の民泊戦略と繁忙期を制するコツ - 2025年7月4日